DIGAの録画番組をXperiaで再生する

DIGA DMR-BWT660で録画した番組をXperia ZL2 SOL25の画面に再生する方法についてです。

それぞれの機器のDLNAにおけるデバイスクラスは、以下の通りです。

機器 デバイスクラス
DIGA DMR-BWT660 Digital Media Server(DMS)
Digital Media Renderer(DMR)
Digital Media Player(DMP)
Xperia ZL2 SOL25 Mobile Digital Media Server(mDMS)
Mobile Digital Media Player(mDMP)


今回、紹介する方法では、DIGA DMR-BWT660がDMS、Xperia ZL2 SOL25がmDMPとなります。
※DMR-BWT660は2013年DIGAです。
 

はじめに

DIGAはパナソニック製のレコーダです。一方、ZL2はSONY製のスマートフォンです。
アナログ放送時代(コピー防止がない)はよほどのことがない限りは他社メーカ製でもDLNAガイドラインに準拠しているデバイス間であれば問題なく再生できていました。
しかし、地デジ化によりデジタル放送が開始されるとデジタルコンテンツの著作権保護(コピー防止)が重視されるようになりました。
このコピー防止機能の主となるのが暗号化です。
そのため、デジタル放送ではデジタル著作権管理(DRM)のコピー防止機能によって暗号化されたデータを扱うことになります。
この暗号化にはデバイス鍵が使用され、保存したデバイス(機器)以外では暗号化されたデータを解読できず利用ができないようになっています。
これでは利便性が悪いということで、DTCP-IPを使ってネットワーク機器間でのみ利用できるようになっています。
※DTCP(Digital Transmission Content Protection)は暗号化によるコピー防止の仕組みでそれをネットワーク用(TCP/IP用)にしたものがDTCP-IPで、DLNAと併せて利用されています。
ネットワーク機器の範囲が拡大され以前のローカルネットワーク内(ルータ内)からインターネット(ルータ越え)も可能となっています。

ついでなので、Panasonicから配布されているDIGA関連のAndroidアプリを紹介します。
 

名称 条件 機能
Panasonic スマート家電 無料アプリ
Club Panasonic のアカウントが必要
対応リスト
Panasonic製家電の管理
リモート操作
その他情報サービスの提供
Panasonic Smart APPでできること
テレビ番組盛り上がり情報 無料アプリ
Club Panasonic のアカウントまたはMemoraスタンダード会員以上
ディモーラへの機器登録
Twitterアカウント
宅外リモート接続設定
 
生番組や録画番組とTwitterを連携
DIGAの録画番組の再生※スマートフォンの画面では再生不可
 
DIGA remote 無料アプリ
Club Panasonic のアカウントまたはMemoraスタンダード会員以上
ディモーラへの機器登録
2009年春以降発売のディーガ
 
DIGAの視聴&録画番組の予約・録画・再生などのリモコン(遠隔)操作※スマートフォンの画面では再生不可
番組情報および録画番組情報の表示(ディモーラやミモーラとの連携)
DIGA contents link 無料アプリ
2011年2月以降発売のディーガ
ディーガへの写真の送信はJPEGのみ可
持ち出し可能な動画はHD画質のみ
ディーガに保存された写真や動画の再生
※条件にある持ち出し可能な動画がHD画質のみとなっていることから録画番組は不可
Panasonic Media AccesS 無料アプリ
Club Panasonic のアカウントまたはMemoraスタンダード会員以上
ディモーラへの機器登録
宅外リモート接続設定
ディーガを利用して放送中の番組の視聴とディーガに録画された番組の再生
ディモーラ:番組表および予約録画に関するサービスを提供
ミモーラ:録画した番組のシーン再生に関するサービスを提供
※ディモーラとミモーラの有料会員(プレミアム会員)は月々300円です。
上記アプリは無料会員(スタンダード会員)でも利用は可能ですが機能が制限されます。


以下、アプリ個別説明です。
 

Panasonic スマートAPP

このアプリは、Panasonic製品のリモート操作アプリや機器の製品情報(マニュアルや最新情報)などに簡単にアクセスできます。
Panasonic製品専用の統合アプリの位置づけになると思います。

お気に入りに使用するアイコンを登録できます。
たとえば、登録したDIGAのアイコンをタップして右上の「お気に入り登録」(星印)をタップすると、お気に入りに登録できる項目が一覧で表示されます。
表示される項目は、「使い方ガイド」(取扱説明書/つなぎ方ナビゲーション)、「ディーガを操作する」(DIGA remote)、「録画予約する」(ディモーラ)、「シーン再生する」(ミモーラ)、「テレビ番組盛り上がり情報」(テレビ番組盛り上がり情報)、「ディーガへ写真を送る」(DIGA Contents Link)です。

我が家の場合、Panasonic製品はDIGAだけなのでDIGA関連のアプリをインストールして利用できます。
あと、VIERAもありますが、地デジ化以降期間の製品のため、アプリに対応していませので利用できません。

そのアプリが、「DIGA remote」、「テレビ番組盛り上がり情報」、「DIGA Contents Link」です。
「DIGA remote」、「テレビ番組盛り上がり情報」は、DLNAのデバイスクラスでいうDigital Media Contorolerになるのだと思います。
そのため、スマートフォンの画面には表示されず、DIGA(DMPもしくはDMR)で再生することしかできません。

一番使用頻度があると思われる「Panasonic Media Access」はこのアプリからは起動できません。
 

テレビ番組盛り上がり情報

ミモーラのシーン検索&再生サービスとTwitterと録画番組を連携して、録画番組の盛り上がり情報を共有しようとするもののようです。
正直、いらないという印象です。
 

DIGA remote

スマートフォンの画面にDIGAの録画番組を再生できると勘違いしてインストールしておられる方も多いようです。
先に書いたようにこのアプリはDMPでもなくDMRでもなくDMCです。
簡単に解釈すればリモコンの代わりです。
リモコンにはない機能としてはディモーラと連携して外出先から録画予約ができることです。
簡単な録画設定であればディモーラのスタンダード会員で十分ですが、詳細設定を行うにはプレミアム会員の機能が必要になります。

なくても困りませんがあっても困らない程度なのでとりあえずスタンダード会員で利用しています。
 

DIGA Contents Link

このアプリはDIGAにある写真や動画をスマートフォンで再生または写真をスマートフォーンへ送信することができます。
注意する点は、このアプリが持ち出し可能な動画には画質の制限があることです。
ハイビジョン(HD)画質にしか対応していません。
DMR-BWT660で、持ち出し方法による作成される持ち出し番組の画質は以下のようになります。(取扱説明書P137 持ち出し方法と画質)
 

持ち出し方法 ワンセグ画質 高画質(VGA) ハイビジョン画質(HD)
SD/USB経由 ×
ネットワーク経由 ×

さらに注釈があって、録画番組をネットワーク経由で持ち出す場合の画質は高画質(VGA)固定です。
ハイビジョン画質が選択できるのは撮影動画のようなAVCHD、AVC VIDEOの表示のあるものだけになります。

ということで、DIGA Contents Linkでは、録画番組は再生できません。

実際、以下のようにリストには表示されていますが、再生できません。(無反応)
DIGA contents Link

このアプリは写真や撮影動画のコンテンツを扱う場合は重宝するでしょうが、録画番組を扱うには全く使えません。
よって、私には要らないアプリです。

※RECBOXにいったんダビングしてDIGAに戻してもAVCHDには変わりませんので録画番組(コピーガードあり)には使えません。
 

Panasonic Media Access

このアプリが標題にある通りのことを実現してくれるアプリになります。
利用するには「宅外リモート接続設定」を必ず有効にしなければならないようです。
家庭内LAN内のWiFiルータに接続したスマートフォンからアクセスする場合でも、設定が必要でした。
ディモーラに機器登録が必要なため、Club Panasonicアカウントかディモーラアカウントが必要です。
ディモーラの有料サービス(録画予約関連)を使用する必要がなければスタンダード会員(無料)で可能です。

使用した感想は、Xperiaのビデオアプリのように再生途中でエラーが発生することはありません。
ただし、プレイヤーの早送りや巻き戻し操作をすると非常に時間がかかるため、CMを飛ばしたい場合は事前にDIGAでCMカット編集したのち再生するのがお勧めです。
また、bluetoothやUSBで機器を接続していると規制のため再生できません。
そのため、Bluetoothヘッドフォンは使用できません。


※2016.7.10現在、bluetoothヘッドフォンを接続しても再生できることを確認しています。
※接続しているbluetoothヘッドフォンの影響なのかMedia Accessのバージョンアップにより可能になったのかは定かではありません。

ちなみに、前に使用していたXPERIA acro HD IS12Sでも問題なく録画番組を再生できました。

2017.4.7追記

Xperiaに付属のビデオアプリおよびVideo & TV SideViewで、ネットワークエラーが発生せず再生できることが確認できました。
細かい制限はありますが、Panasonic Media Accessでなくても可能です。
ビデオアプリおよびVideo & TV SideViewで機器登録できるのはSony製の対応機器のみですので、リモート操作などはできません。
DIGAの録画番組の再生ではチャプター機能が利用できません。
外出先からリモート操作するにはDIGAを機器登録できるPanasonic Media Accessが必要になります。
また、チャプター機能が利用できる点でPanasonic Media Accessのほうが使いやすいですが、登録機器以外からの再生ができないのは欠点です。

考察

Panasonic スマートAPPはClub Panasonicへのアクセスもできますし、製品情報にもアクセスできるのでインストールしておいてもいいかなぁといった印象です。
その他のアプリでは録画番組(コピーガードあり)の再生用にPanasonic Media Accessを使用しようと思います。
ただ、このアプリはDIGAの録画番組専用となるため、DIGA以外にある(たとえば、RECBOXにある)録画番組(コピーガードあり)やコピーガードのないビデオコンテンツに関しては、別のアプリが必要になります。

別のアプリとしてはTV Side View+MX Playerが考えられます。
TV Side Viewは再生時にDMPやDMRを選択できるので、Xperiaのビデオアプリより多くのビデオフォーマットを再生できるMX Playerを選択できます。

長期的に考えた場合

録画番組をどこに保存するのか?です。
恐らく、RECBOXへムーブすることになるだろうと思います。
RECBOXといわれる機器にはいろいろなタイプがありますが、我が家で使用しているRECBOXはHVL-AT2.0でRECBOX REMOTEと言われています。
RECBOX REMOTEのポイントは、ダビング対応、チャプター情報のダビング対応、どこでもビデオ対応です。

DIGAも一応、DIGAやVIERA間でのダビング対応なので機能は搭載しています。
あとはRECBOXとDIGAが各々対応機器かどうかの問題だけです。

DIGAとRECBOX間でコンテンツのネットワークダビングが双方向で可能でした。
具体的にいうとDIGAで録画した番組、たとえば三国志第1話を録画すると、ダビング10対応であれば10回コピー可能(最後の1回はムーブ)となりますが、これをRECBOXから操作してネットワークダウンロード(受信)を行います。
そうすると、DIGA上の三国志第1話は残りカウント9になり、RECBOX上の三国志第1話は残りカウント1の状態です。
次にRECBOX上の三国志第1話をRECBOXから操作してDIGAへネットワーク転送(送信)します。
RECBOX上の三国志第1話は残りカウント1なのでDIGAへムーブされたあとはRECBOXからは削除されます。
一方、DIGA上の三国志第1話は残りカウント9と1の2つの録画番組が存在します。
※通常録画した場合と同じく「最新録画番組」と「すべて」のカテゴリに表示されます。
CMをスキップするためのチャプター情報は消去されていませんのでDIGAへ戻した後も問題なく機能します。
ただし、プレイヤーがチャプター情報を利用しないたとえば一定のフレーム数や秒数だけ早送り巻き戻しするタイプでは利用できません。
DiXiM Digital TV は一定のフレーム数をスキップするタイプのプレイヤーです。
※DiXiM Digital TVではDIGAで作成したチャプターが利用できないだけかもしれません。DiXiM Digital TV for iOSはチャプターに対応だそうです。
※ダビング時の転送時間は、700MBの録画番組でDIGA⇒RECBOXが約5分に対しRECBOX⇒DIGAは約15分という約3倍くらい違う結果になりました。
※ネットワークダビングについて、ダビング10の残りコピー回数を引き継いでムーブできる製品はまだないと思います。
※ネットワークダビング可能であっても送信だけの機能しかないケースもあります。その場合、ダビング後に元の機器から番組を削除したりもしくは残りコピー回数が1でムーブになると元の機器に戻せなくなります。

まだDIGAのHDD容量が圧迫されていないのでRECBOXへムーブしていませんが、いずれそうしないといけなくなるのであれば、最初からムーブしておけばXperia ビデオアプリで再生できます。
わざわざDIGA専用アプリを使わなくてよくなります。
しかし、Xperia ビデオアプリが万能ではないので、未対応のビデオファイル形式の場合はMX Playerのような多くの形式に対応しているプレイヤーが必要になります。
その場合は、まずTV Side Viewを起動してから、再生したいビデオコンテンツのタイプにあわせてプレイヤーを選択することになります。
たとえば、録画番組(コピーガードあり)を見る場合はビデオアプリで再生、コピーガードなしはMX Playerで再生になります。

とりあえず、安定してDIGAの録画番組が再生できるアプリが見つかりましたので、選択肢が増えました。
あとはどうするのが自分の環境にベストなのかを考えればよさそうです。

補足

デジタル著作権保護(コピー防止)のコンテンツを扱う場合、DLNA+DTCP-IPの組み合わせが一般的です。
最近では利便性をよくしようというDLPAという団体があります。

たとえば、富士通のスマートフォン(ARROWS)にはデジオン社のDiXiM Playerが付属している機種がありますが、会員一覧をみれば理由がなんとなくわかるかと・・・
この団体の会員になっている企業の製品であれば苦労もないのかなぁと思ったりします。

制限事項

ネットワークを利用した機器の場合、利用者が多くなればなるほど、リモートによる操作がより多く発生しますので同時操作となる可能性も同じく増加し、制限に達すると操作できなくなります。
DMR-BWT660の同時操作の制限は「動作中の同時操作 情報」を参照してください。