コーデックの導入と設定

ここでは、お勧めのVFWコーデックを追加する方法を説明しています。

huffyuv」や「Lagarith lossless」は、可逆圧縮方式映像コーデックです。

動画編集で希望のファイル形式で作成できない場合、別途エンコードすることで希望通りのファイル形式で作成することができます。
その際、通常の圧縮変換(エンコード)を繰り返し実行することにより劣化が発生してしまいます。
それを抑止するため、動画編集ソフトの出力でありエンコードソフトの入力となるいわゆる中間ファイルを可逆圧縮方式の映像コーデックを使用して圧縮変換します。
※動画編集で希望のファイル形式が作成できる場合は不要です。
※可逆圧縮方式は、非可逆圧縮方式ほど圧縮率はよくありません。ファイルサイズはおおよそ1/4になります。

この作業により、他のソフトウェアでコーデック「huffyuv」や「Lagarith lossless」が選択できるようになります。
さらに、Windows Media Playerでこれらコーデックを使用した動画ファイルを再生できるようになります。

どちらか一方のコーデックを導入すれば十分です。
どちらを導入するかは、動画作成に使用するソフトウェアが64bitアプリケーションか否かで決定すれば良いと思います。
たとえば、Windows 64bit Vistaの場合、Windows ムービーメーカは64bit版が導入されていますし、その場合導入できるWindows Mediaエンコーダも64bit版になりますので、使えるコーデックは64bit版のみになります。
「huffyuv」は32bit版のみ、「Lagarith lossless」は32bit版と64bit版が配布されています。
※異例な環境でない限り、32bitアプリケーションは32bit用にコンパイルされたプログラムおよびライブラリしか利用できません。64bitの場合も同じです。OSが64bitの場合、「32bitアプリケーションをWOW64でエミュレーション動作させる」という話とはまた別の話ですので注意してください。

動画編集時の動画ファイルはAVI形式のファイルフォーマットが一般的です。

AVI(Audio Video Interleave)形式はマイクロソフト社が開発したマルチメディアフォーマットで古いバージョンのWindowsOSの標準でした。
Windows OSが業界標準の位置づけであった事により、AVI形式が世の中のスタンダード的なものになりました。
AVI形式を扱えない製品はないといっても過言ではありません。
なお、欠点などを修正した派生版が存在しています。

インターネットの普及によりストリーミング配信が活発になると、AVI形式ではストリーミング配信に不向きな特徴が欠点となり、ストリーミング配信に対応したファイルフォーマットが必要となりました。
マイクロソフトはAVIにかわりASFをOS標準のマルチメディアフォーマットとし、新しいOSでは標準として加わりました。
しかし、ネットワークを利用しない動画編集という作業においては、豊富な過去の資産や扱いやすさでまだまだAVI形式が使用されています。

このAVI形式のファイルを扱うためにVFW(Video For Windows)といわれるAPI群が用意されています。
このAPIを利用するコーデックをVFWコーデックといったりしています。VFWコーデックは、AVI形式で使用できる映像コーデックといえます。

Windows OSにも標準でいくつかのコーデックが使用可能になっていますが、基本的にはマイクロソフト社製コーデックだけになります。
また、VideoStudioを導入すればさらに利用できるコーデックが追加されますが、VideoStudio個別のものであり、ほかでは利用できない場合やコーデックの設定ができないなど不便さがあります。

※コーデックはライブラリの集まりなのでそれだけでは何もできません。エンコーダ(圧縮機)やデコーダ(再生機)機能のあるソフトウェアから使用できます。

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