以前記事にしたアカウントハックも危機の1つですか、今回はゲームバランスについてです。
これまではメリットデメリットのバランス、ある攻撃に対する策というものが必ず存在しその均衡が保たれていました。
しかし、ここ最近に追加されたスキルや装備によってバランスが完全に崩されました。
容易に入手できる一方でその対応策を実施するには決して容易とはいえず、また完全に封じることができないために一方的な状態となってしまっています。
そのため、そのスキルを使える職や装備に人気が集まり国家レベルの大規模対人戦の勝敗を左右するほどまでの影響力になってしまっています。
以下にバランスを崩す原因となったスキルと装備について記載します。
(1)サモンワイバーン
コンジュラーが技能スキルの具現を81にすると習得できるのがサモンワイバーンです。
名称の通りワイバーンを召喚するためのスキルとなります。
リネージュ2の場合の召喚獣はすべて召喚者が操作しなければなりませんが、Pandorasagaの場合は自動ですので召喚者が操作できずNPC相当です。
問題点はサモンワイバーン習得の容易さに対して召喚者のレベル・能力・装備に依存しないワイバーンの高い能力による戦況への絶大な影響力とワイバーンが柱、城門、城壁、高低差に関係なく移動できてしまうことで保護された場所へ侵入できてしまい敵に攻撃が可能になってしまっている点、そしてそれに対する完全な策がない点です。
(例:ガードタワーが破壊される前の塔内、セーフウォール破壊前の拠点内、門破壊前の本陣内など)
ワイバーンがNPCのように自動で行動するため、不正侵入に対してなんらかの罰則を与えることもできず、それをいいことにわざと召喚している傾向もあります。
また、複数のワイバーンが一斉に召喚された場合には対人戦とはいえずワイバーン無双の状態となります。
これは、ワイバーンの高いLP値および防御力、範囲スキルの多さによる周囲へ与えるダメージ量および行動妨害(なかでも範囲ノックバック+気絶は厄介、範囲も他の魔法などに比べて広い)や複数召喚されることでアンサモンで消滅させることも非常に困難になっていますし盾職が離れた場所へ連れて行ったとしてもそもそも1匹の影響力が大きいために戦況にはあまり効果がありません。
仮に消滅させるか1分間別の場所へ連れて行っても消えればすぐに再召喚できてしまうので一時しのぎでしかありません。
なのでワイバーンが複数召喚されたら攻撃を停止して逃げる(戦場を移動する)というのが現状の最善策なのかもしれません。
ワイバーンによるKill分が貢献度や名誉ポイントに加算されているのかは謎ですが、未開のような小規模対人戦のような場所でもワイバーンを4・5体召喚する国家が出現するほどに、ワイバーンの有効性が認知され勝つためだけの手段として用いられています。
そのうちワイバーンだけでの戦闘シーンが増えてくることも予想され(実際に精鋭戦ではワイバーン無双)、対人戦コンテンツ自体がつまらないものになりつつあります。
最近では未開のようなところで3体以上召喚してくる場合には、相手の目的が理解できずただつまらないだけなので中止して帰るようにしています。
自動で動くワイバーンで対人戦とか・・・そもそもその発想の理解に苦しみます。
コンジュラーという職に関しては、「召喚に特化した職」なのか「召喚もできる魔法職」なのかを明確にするべきと思います。
仮に召喚に特化した職であるならば他の職と同様、技能スキルのカテゴリわけを召喚職用に新設して、何かを得ると何かが取れないという選択肢を増やすべきかと思います。また、召喚獣の種類をもっと増やし、操作しないと行動できないようにするべきだと思います。
召喚獣がAIで動いている以上、対人の要素は全く感じられません。
(2)
(3)エフェクト武器シリーズ第14弾 獣武器シリーズ
2月23日に実装された新武器ですが、これの特徴が「攻撃命中時、強化値にあわせてLP回復不可のデバフがかかり、かつ装備しているプレイヤーのLPが60秒ごとに強化値にあわせた回復量分が回復します」というものです。
LP回復不可のデバフがかかる確率、その時間は、片手武器が効果時間5秒(固定)で確率が15%(強化値+8の場合)、両手武器が効果時間10秒(固定)で確率が20%(強化値が+8の場合)
この数値をみただけでは問題になりそうにありませんが、手数の多い職が両手武器を装備した場合、一定時間内にデバフのかかる確率は高くなりさらに効果時間が長いので場合によっては常時デバフがかかってしまうという状態が推測できます。
脅威となってくるのが格闘武器のアサシン、両手剣のジャガノート、両手槍のドラグーンです。
アサシンは敏フリが多くそのため攻撃速度が高いので手数が多くなりますし、ジャガノートやドラグーンはコンボスキルで瞬時に複数回攻撃することが可能です。このように手数が多い一部職にとっては15%の確率であってもデバフが高確率でかかることになります。
そもそも武器で15%の確率は、武器に入れることのできる魂を3つ入れた場合と比較しても高くなります。
さらに微量ではありますが他のエフェクト武器より攻撃力が高く設定されています。
武器の特徴から強化品を作成する人は8以上を狙ってくるでしょうからノーマルで微量な差の攻撃力も高強化品になると無視できない火力の差になります。
問題点はそれに対する防具セットがないこととLP回復不可の効果時間中にPOTを使用すると効果はもちろん得られず従来のPOT使用時と同じだけのディレイが発生してしまう点です。
LPが多い職業は15秒のディレイがあるLP15%回復POTを常用しますが、タイミング悪くPOTを使用してしまうとデバフが解除されてもPOTは使用できません。
現状できる対策は、闇属性で防具を強化することくらいでしょうか・・・これにより効果時間を減少できるでしょうし確率も下げることができるかもしれません。しかし、人気がでた=多くの人が装備しているということなので大規模戦のような複数人に攻撃される状況では効果がないかもしれません。
この武器が実装されてすぐに人気が高まり、獣武器の買取価格の高騰、徒弟・金槌や祝福の金槌の買取価格の高騰がありました。
たとえばバルディッシュサーバで獣両手武器の買取額が6.5M、徒弟が2M、金槌が3M前後でした。
LPが多く、防御力が高い特徴の盾職もこの武器にかかれば一方的に攻撃されすぐに落ちてしまいそうです。
ジェネラルに追加された新スキルのシャインリフレクションというのがありますが、発動条件がブロッキング中のみであり効果時間は3秒です。
ブロッキング解除効果のある攻撃がいろいろある中、大規模戦でこのスキルが発動できることはほぼありません。
仮にできたとしても3秒です。この3秒に比べ獣武器の5秒や10秒というのは非常に長く感じます。
この武器の登場でますます、装備ゲーの傾向が強まった印象を受けてしまいます。
課金をしてほしい運営側の立場ではこうなってしまうのは仕方のないことなのかもしれません。
以上のようにこれらに共通するのは、習得や入手は容易でありながらその対策は不可能であったり不完全であったりさらには対策を施すには一般的には困難なレベルにあるものばかりです。
それ故にバランスを崩してしまっているといえます。
汎用ゲームエンジンに頼っている韓国ゲームタイトルのようにバランスが悪く、残念な状況となってしまいました。
しかし、それがわかっているのであれば運営が対応するまではプレイヤー間で自主規制するなりして調整は可能だと思うのですが、勝つことや名誉ポイントの取得など何かに執着してしまっているプレイヤーにはどうでもいいことでしょうからプレイヤー間での調整は困難であろうと思います。
高課金者だけが生存できるようなゲームシステムへと変わりつつあり、PSのいらないゲームになっていくようで残念です。