これまでは、WinSCPもPuTTYもポータブル版(解凍するだけ)を使用していましたが、今回はインストラーバージョンを使用しました。
この記事では、すでにSSHサーバー側の設定および公開鍵と個別鍵の生成が完了しているとして説明しています。
未だの方は以下の関連記事を参考にしてください。
Puttyのインストールと設定
今回のインストールではSimon Tatham氏のPuTTYを使用しています。
公式サイトは以下のリンク先になります。
- 64bit Windowsインストーラー版(.msi)
- レジストリを使用
- 日本語未対応(英語表記)
- Stable版(安定版:v0.80)
PuTTYのダウンロード
公式サイトにアクセスして、「The latest version is 0.80. Download it here.」をクリックするとダウンロードページが表示されます。
2023.12.23現在の最新バージョンは0.80です。
今回は、Windows インストーラー形式(MSI)の64bit版をダウンロードします。
一覧から「putty-64bit-0.80-installer.msi」をクリックするとダウンロードが開始されます。
ダウンロードしたファイルは利用しているブラウザー設定のダウンロード先(通常はダウンロードフォルダ)に保存されます。
PuTTYのインストール
ダウンロード先のフォルダーにアクセスして、「putty-64bit-0.80-installer.msi」をダブルクリックすると、インストーラが起動してPuTTYのインストールが開始されます。
メッセージに従って進めば簡単にインストールは完了します。
PuTTYの設定
PuTTYの設定を行いますが、各SSHサーバーへの接続設定(session)は、WinSCPの設定を利用することにして、PuTTYの「Default Settings」をカスタマイズします。
まず、インストールしたPuTTYを起動します。
以下は起動すると表示される「PuTTY Configuration」画面で操作します。
次の説明では、ウィンドウサイズとフォントの種類を変更しています。
Windowサイズの変更
「Window」で画面サイズを縦(Columns)127、横(Rows)60に設定しました。
フォントの種類の変更
「Window」の下階層にある「Appearance」を選択します。
「Font settings」の欄からChange…のボタンをクリックします。
フォント画面が表示されますのでフォント名 Courier New を Terminal に変更しました。
変更の保存
セッション名 「Default Settings」を選択してSaveボタンをクリックして変更を保存します。
以上でPuTTYのインストールと設定は終了です。
「Default Settings」を変更することでWinSCPから「PuTTYを開く」で起動したPuTTYのセッション画面の設定を変更できます。
WinSCPのインストールと設定
Martin Prikryl氏が開発したWinSCPのインストールと設定方法です。
WinSCPからエディタやリモート端末などの外部アプリの起動が可能です。
先ほどインストールしたPuTTYの接続先の設定はWinSCPで新しいサイトを登録したのちPuTTYにも設定を保存しますので同じ接続設定を重複して行う作業は不要になります。
WinSCPのダウンロード
公式サイトのページにあるDownloadからソフトウェアのダウンロードが可能です。
2023.12.23現在の最新バージョンは6.1.2です。
DIRECT DOWNLOADボタンをクリックするとダウンロードが開始されます。
ダウンロードしたファイルは利用しているブラウザー設定のダウンロード先(通常はダウンロードフォルダ)に保存されます。
WinSCPのインストール
ダウンロード先のフォルダーにアクセスして、「WinSCP-6.1.2-Setup.exe」をダブルクリックすると、インストーラが起動してWinSCPのインストールが開始されます。
言語ファイルもインストールされるので日本語対応済みです。
メッセージに従って進めば簡単にインストールは完了します。
WinSCPの設定
日本語対応
「WinSCP-6.1.2-Setup.exe」を使用した場合は日本語対応作業は不要です。
すでに日本語対応済みです。
新しいサイトの作成
ここで作成するのはファイル転送先のサーバやリモート操作を行うサーバへの接続情報です。
以下の内容で作成しました。
転送プロトコル | SFTP |
---|---|
ホスト名またはIPアドレス | ik1-438-51137.vs.sakura.ne.jp |
ポート番号 | 11022 |
ユーザ名 | sakura |
秘密鍵 | %HOMEPATH%\ドキュメント\keys\id_ed25519.ppk |
秘密鍵の設定だけは、設定ボタンをクリック後、「高度なサイトの設定」画面の「SSH」の項目にある「認証」を選んで、「認証条件」の欄にある「秘密鍵」に秘密鍵のファイル名をフルパスで入力します。
外部プログラムの使用
外部プログラムの使用には、使用するアプリケーションプログラムのバイナリーファイルの場所を指定します。
PuTTY | %PROGRAMFILES%\PuTTY\putty.exe |
Visual Studio Code | “%LOCALAPPDATA%\Programs\Microsoft VS Code\Code.exe” |
PuTTYではレジストリの値を参照しますのでレジストリの場所の入力が必要です。
Software\SimonTatham\PuTTY
レジストリの場所
WinSCPもPuTTYも公式版はレジストリーに設定値を保存します。
ただし、WinSCPは標準の機能でファイルへの保存に変更が可能です。
保存先にはレジストリ、INIファイル(自動)とINIファイル(指定)から選択可能です。
Puttyの場合は、パッチを適用していればファイルへの保存が可能です。
ファイルに保存した場合はどちらも拡張子.iniのファイルに保存します。
putty | コンピューター\HKEY_CURRENT_USER\Software\SimonTatham\PuTTY |
WinSCP | コンピューター\HKEY_CURRENT_USER\Software\Martin Prikryl\WinSCP 2 |
WinSCPがPuttyのレジストリの設定値を参照するのでWinSCPから起動したPuTTYはPuTTY単体で起動したのと同じ設定が使用されます。
PuTTYのセッション作成
- WinSCPを起動します。
- サイトに接続します。
- 現在のセッションをPuTTYで開きます。
- PuTTYのアイコンで「Chenge Settings」を選択します。
- 「PuTTY Reconfiguration」の画面で「Saved Sessions」欄にセッション名を入力します。
- Saveボタンで保存します。
PuTTYで接続
PuTTYを起動すると「PuTTY Reconfiguration」の画面に先ほど保存したセッション名が追加されています。
以上でWinSCPとPuTTYのインストールと設定に関する記事は終了です。
この記事では基本的な設定の変更のみですので、お好みでいろいろ設定を変更してみてください