無線ルータ WZR-600DHP/Yの無線強化に関して記載します。
MN8300WからWZR-600DHP/Yへのリプレースにより、無線機能の強化ができました。
無線機能の比較
MN8300WとWZR-600DHP/Yとの無線機能に関する比較です。
MN8300W | WZR-600DHP/Y | |
---|---|---|
規格 | IEEE802.11g IEEE802.11b |
IEEE802.11n IEEE802.11a IEEE802.11g IEEE802.11b |
伝送方式 | 直交周波数分割多重(OFDM)方式 直接拡散(DS-SS)方式 |
直接拡散型スペクトラム拡散(DS-SS方式) 直交波周波数分割多重変調(OFDM方式) 単信(半二重) |
通信速度 | IEEE802.11g:54/48/36/24/18/12/9/6Mbps (自動切換) IEEE802.11b:11/5.5/2/1Mbps(自動切換) |
IEEE802.11n:最大300Mbps IEEE802.11a / IEEE802.11g:最大54Mbps IEEE802.11b:最大11Mbps |
送受信周波数 | 2.4 ~ 2.4835GHz | IEEE802.11a:5.2~5.7GHz IEEE802.11g / IEEE802.11b:2.4GHz |
チャンネル | 1~13ch | IEEE802.11a:36~140ch,4ch刻み IEEE802.11g /IEEE802.11b:1~13ch |
端末接続数 | 推奨10台以下 | – |
セキュリティ | SSID WPA-PSK(AES/TKIP) WEP(64/128/152bit) MACアドレスフィルタリング 無線ステルス(SSID非通知、空白/ANY接続拒否) |
WPA2-PSK(AES/TKIP) WPA-PSK(AES/TKIP) WPA/WPA2 mixed PSK WEP(128/64bit) Any接続拒否 プライバシーセパレーター MACアクセス制限(最大登録許可台数:64台) |
アンテナ | 1本 | 2本(送信2/受信2) 可変アンテナ |
主な機能 | SuperG | ムービーエンジン AOSS2 WPS チャンネル自動設定 マルチセキュリティ 倍速モード マルチキャストSnooping |
無線機能のないMN8300を利用していたころは、ADSLを契約していましたが、ISPからレンタルのモデムにはルータ機能がなかったためにブロードバンドルータを購入しました。
自宅サーバを公開したり、Netmeetingのようにアプリケーションのパケット内にグローバルIPアドレスを含み送信しなければ利用できない(NAT越えが必要な)サービスを利用していたこともありMN8300にしました。
その後、プリンタをネットワーク対応にしたいためUSBデバイスサーバを購入、置き場所を制限されないようにと無線接続するために、無線機能が追加されたMN8300Wを購入しました。
そのため、有線での利用がメインだったので無線はセキュリティ機能があれば程度で即購入したことと、購入から10年以上経過したこととで、今時の無線ルータと比較すると見劣りするのは仕方がないでしょう。
次の機能は、WZR-600DHPの購入を決める理由になった機能です。
マルチセキュリティ
MN8300Wの無線機能を使っていると不便に感じたのが認証レベルの選択でした。
親機が対応している一番セキュリティレベルの高いWPA-PSK(AES)に設定するのがベストですが、この方式では一部機器が対応していないために困ったことがあります。
そのために別の方式を選択したくても、無線接続する子機すべてで共通して利用できる方式でなければなりません。
無線子機が増えると選択できる共通の方式が見つからないことが考えられます。
そういった場合に、この「マルチセキュリティ」機能が重宝されます。
この「マルチセキュリティ」機能を有効にすると、「WPA-Mixed/PSK」、「AES」、「WEP」の3種類の方式から選択して利用可能です。(複数選択可能)
なお、IEEE802.11n/aとIEEE802.11n/g/bとで別々に設定します。
チャンネル自動設定
通信に使用するチャンネルは、周囲ですでに使用されていると通信障害を発生する原因になります。
そのため、接続時に空いているチャンネルを使用するように設定できればよいのですが、MN8300Wでは手動で設定しなければなりませんでした。
また、空いているか否かを調べる手段がないため、無線接続ができないもしくは不安定な場合はチャンネルを変更してみて試す作業を繰り返し行っていました。
WZR-600DHP/Yの場合は、無線チャンネルの項目を「自動」に設定すれば「電波混雑防止機能」により、スキャンして自動で空いているチャンネルに設定します。
自動で選択されたチャンネルは設定画面に表示されますが、ここが「検索中」の場合は無線接続ができません。
設定を変更したタイミングでまれに「検索中」の状態のままになっていることがあります。
ハイパワー出力
室内でスマホを通常の回線で利用していると、電波状態はアンテナ1本~2本で表示され、不安定であるためかバッテリーの持ちがよくありません。
そのため、室内ではWiFi接続を利用していますが、MN8300Wだと別の階へ移動すると電波状態がよくありませんでした。
また、隣の部屋で利用しているノートPCではまれに接続できないことがありました。
WZR-600DHP/Yにしてからは少し改善されたように思います。
屋外では一軒分離れた距離までWiFi接続できるようです。
プライバシーセパレータと隔離機能
プライバシーセパレータは、同一バンド(同じ通信速度)で無線接続した機器同士で通信をできなくする機能で、無線APを公共の場に解放する場合に利用者間のセキュリティを確保する機能です。
ただし、インターネットおよび有線LANに接続した機器とは接続が可能です。
一方、隔離機能は異なるSSIDへ接続している無線子機および有線LANに接続した機器との接続を拒否されます。
隔離機能は接続するSSIDごとに設定できます。デフォルトでは無効ですが、この機能を安易にONにしてしまい、WiFi接続したスマホからDLNA Media ServerやWindows 8への接続ができなくなりました。
スマホからWindows8の画面操作ができなくなった際にあれ?となって、たまたまカスペルスキーを導入した直後だったため、隔離機能が原因であることが判明するまでに大変な思いをしました。
通常の用途では隔離機能はオフで使用し、プライバシーセパレータと併せて使うものかと思いました。
IS12Sとの接続
au XPERIA IS12SのWiFiは、IEEE802.11 g/bの対応です。
設定は、WPSで行うか、AOSS2/AOSSアプリをダウンロードして行うか、手動で設定するかの3択です。
WPSやAOSSを試しましたが、WPSではIS12SのAP一覧に表示されない(IS12Sのマニュアル記載の方法が使えない)のでどうすることもできず、AOSSでは親機とのセキュリティ設定でエラーが発生するため(恐らくIS12Sの接続ツールの影響?)、手動で設定を行いました。
※AOSSボタンを押すと、接続済みの無線接続が一瞬だけ切断されます。
※AOSS2/AOSSでは、IS12SがWEP接続にて自動でWZR-600DHP内部に接続するので、ブラウザを起動すれば設定画面が表示されるので「AOSS PINコード」を入力すると認証されます。この作業中は、他のブラウザから管理画面にアクセスできません。そのあと、無線設定が開始されますがIS12SはAOSS対応ではないためアプリダウンロードページからAOSSアプリをダウンロードしインストールすることになります。
IS12SのWiFi設定からは、WZR-600DHP/Yとの接続時のMAX速度は64Mbpsと表示されました。
次世代規格IEEE802.11 ac
WZR-600DHP/Yはヨドバシの店頭で購入しました。
YはヨドバシモデルらしくUSBメモリがセットになっています。
購入価格は8,800円くらいだったと思います。
上位モデルの「WZR-1100H」シリーズだとさらにハイパワー出力で次世代規格の「IEEE802.11ac」に対応しています。
しかし、私が無線ルータを購入した1月ごろにはまだ「IEEE802.11ac」は認可の条件を策定中であったはずなので、「WZR-1100H」で「周波数帯域幅の拡大」に対応しているかは不明です。
※IEEE802.11acのフル規格に対応していないと思います。
IT Mediaの記事(2013.3.1)からは、「次世代高速無線LANの導入のための技術的条件」を満たすのは今後発売される機種のようですし、バッファローのサイトを参照しても、この先、発売される「WZR-1750DHP」が最初の機種かと思います。スホで対応機種がちらほら販売されているようですがこちらもどこまで対応しているのやら不明です。