DiXiM Digital TV plus for IO-DATAで再生

ビデオコンテンツを「DiXiM Digital TV plus for IO-DATA」で再生する方法について考えてみました。

「DiXiM Digital TV plus for IO-DATA」は、DTCP-IP対応DLNA準拠のメディアプレイヤーです。
※「DiXiM Digital TV 」ではデジタル録画番組のみ再生可能ですが、「plus」がついている製品はPCのローカルフォルダやネットワーク上のDLNA機器からビデオ、画像、音楽コンテンツを再生できます。
※対象となるローカルコンテンツは「 C:UsersPublic」以下の画像・音楽・ビデオフォルダ内のみです。

現在は「HVL-AVR」および「DiXiM Media Server 3 for mAgicTV」をDMSにして、デジタル録画番組に限り問題なく再生できています。

今回、再生したいのは、デジタル録画番組を除く以下のビデオコンテンツです。

対象のビデオコンテンツ

コンテナフォーマット
※()内は拡張子
映像コーデック 音声コーデック 備考 パターン
AVI
(avi)
DX50(DivX-6.X) MP3(LAME3.97b) DVDビデオのバックアップファイル A
H264(Main@L5.1,CBR) MP3(LAME3.97b) DVDビデオのバックアップファイル B
MPEG4
(mp4)
H264(High@L4.1,VBR) AAC-LC(VBR) 自作動画ファイル C
H264(High@L4.2,VBR) AAC-LC(VBR) 自作動画ファイル D
H264(High@L5.1,VBR) AAC-LC(VBR) DVDビデオのバックアップファイル
自作動画ファイル
E
Matroska
(mp4)
※本来はmkv
H264(High@L5.1,VBR) AC-3 DVDビデオのバックアップファイル
自作動画ファイル
F
Windows Media
(dvr-ms)
MPEG2(Main@Main,VBR) MPEG Audio Version 1 Layer 2 アナログTV番組録画ファイル G

標準的なメディアフォーマットがAVI形式からMPEG4形式へ移行する世の中の流れにあわせて、使用したファイルフォーマットおよびコーデックを変えたのでいろいろな組み合わせになっています。
これらのコンテンツをDLNAで共有するには、最低でもDLNAサーバ(DMS)とDLNAクライアント(DMP)が必要になります。
「DiXiM Digital TV plus for IO-DATA」はDMPですので、あとはDMSがあればよいだけです。

所有DLNA対応機器(ソフトウェア含む)

製品名 機能 備考
HVL-AVR DMS DLNA1.5/DTCP-IP1.2

対応ファイルフォーマット(動画):
MPEG-1/MPEG-2/MPEG-4/Windows Media Video/3GPP/ASF/AVI/DivX/DVR-MS/AVCHD

DiXiM Media Server 3 for mAgicTV DMS DLNA1.5/DTCP-IP1.2

対応ファイルフォーマット(動画):
MPEG-1/MPEG-2/MPEG-4/Windows Media Video/3GPP/ASF/AVI/DivX/DVR-MS/AVCHD

DiXiM Digital TV plus for IO-DATA
(Version 2.1.1.0)
DMP
DMC
DMR
DLNA1.5/DTCP-IP1.2

対応ファイルフォーマット(動画※デジタルTV番組を除く):
MPEG-1/MPEG-2/MPEG-4/Windows Media Video/AVCHD

DMP側で再生できるかどうかは、再生するコンテンツのフォーマットがDMSおよびDMP(またはDMR)でサポートしていなければなりません。

その他DLNAと一部互換性のある製品

※注1:互換性に難あり。DLNAガイドライン準拠の製品と互換性はほとんどなく、また共有できるは基本的にWindows Media formatになる。
※注2:DLNAガイドライン準拠ではありませんが、様々な共有方法が提供されています。
※Windows7に導入されているWMP12は、DLNA1.5の完全な実装によりメディア共有機能が強化され、DMS/DMP/DMCの機能があります。
Microsoft Windows Media Player11 DMS
※注1
DLNA1.0の部分的な実装のみ
※実体はMicrosoft Media Connect2.0
Windows Home Server PP3 DMS
※注1
Microsoft Media Connect2.0サーバ
DLNA1.0の部分的な実装のみ
※DLNAと一部互換性あり
TVersity(Version 1.9.3) DMS
※注2
DLNA1.0相当、Http、Flashなどで再生できる場合あり。
トランスコード後に配信可能
Serviio(Version 0.5.2) DMS DLNA1.5
トランスコード後に配信可能
Windows/Linux/MacOSをサポート
※DMRを検出する。

アナログ番組を録画していた頃
アナログ番組の録画の際は、GV-MC/RX3(Windows Media Center専用)を使用し、Windows Media Centerで録画&再生、WHS PP3との連携で録画データの自動移動が可能でした。上記コンテンツもすべてWindowsファイル共有によりWindows Media Centerで一覧表示が可能で再生ができていました。
Windows Media Centerで再生ができるかどうかは、Windows Media Playerで再生ができるかどうかに左右されますので、Windows Media Playerで再生できるようにするだけですみました。そのため、再生(デコード)環境を整備するのは容易でした。

今回は「DiXiM Digital TV plus for IO-DATA」で上記コンテンツが再生できれば目的を達成となるのですが、簡単ではないようです。
1番上の表のパターンA~Gについて、次の1~4のDMSもしくはそれに代わるものを使用した場合に「DiXiM Digital TV plus for IO-DATA」から再生できるかどうかを試してみました。

1.HVL-AVR
「DiXiM Digital TV plus for IO-DATA」から機器の発見はできていますので、HVL-AVRの「contents」フォルダに対象のビデオファイルを配置して試しました。
結果は、パターンC,D,Eの3パターンが一覧に表示され、再生も問題なくできました。

2.WHSのWMP11
HVL-AVRと同様に機器の発見はできています。
※WHS標準のMedia Connect機能は紛らわしいので無効にしてあります。
結果は、一覧が表示されず全滅でした。
他のPCのWMP11からWHSのWMP11で共有しているコンテンツに関しては、パターンAとBのみ一覧に表示されかつ再生ができました。

3.「DiXiM Media Server 3 for mAgicTV」
「DiXiM Digital TV plus for IO-DATA」とおなじPCに導入してあります。
PCのローカルフォルダ「D:ビデオ」を作成して、DiXiM Media Server 3 for mAgicTVでそのフォルダを共有しました。
結果は、1とおなじくパターンC,D,Eの3パターンが一覧に表示され、再生も問題なくできました。

4.ローカルコンテンツ
「C:UsersPublicVideosビデオ」にファイルを保存して試しました。
結果は、パターンC,D,Eの3パターンが一覧に表示されますが、再生はできませんでした。

以上から、「DiXiM Digital TV plus for IO-DATA」では一部のものしか再生できないことがわかりました。
しかし、MPEG4(パターンC,D,E)の再生が可能であることが確認できただけでも成果です。

以下は、「DiXiM Digital TV plus for IO-DATA Version 2.1.1.0」のマニュアルに記載のサポートしているMedia Formatです。

デジタルテレビ番組 DTCP-IPで著作権保護されたデジタルテレビ番組
(MPEG2-TS、MPEG2-PS、MPEG4 AVC/H.264)
写真 BMP※、JPEG
音楽 LPCM、MP3※、WAVE※、WMA※
ビデオ MPEG1※、MPEG2、WMV※、AVCHD※、MPEG4※

※条件によっては再生できない可能性があるもの。
これから察すると、DLNAガイドラインにあるMediaFormatは条件なくサポートを謳っています。
準拠だから当たり前ですが・・・
我が家のDMSを使ってDVR-MS(アナログ録画番組)が再生できなかった理由は、DMS側は対応しているのですが再生側が対応していなかっただけのことでした。
(DVR-MSはマイクロソフト独自フォーマットでMPEG2の拡張のようですが、DVR-MS対応とあれば安心ですが、ASF対応の場合には再生できるのかどうか不明です。)

また、パターンAやBのような拡張AVIフォーマット(RIFF2.0)やパターンFやGのような独自のものは、そのままでは再生できないという事がわかりました。
パターンFについては、コンテナフォーマットはMatroskaであるにもかかわらず拡張子をmp4にしているのが原因かもしれません。
AC-3オーディオは、以前はMP4コンテナに格納できなかったためと字幕データ(画像)をソフトコーディングしているものが一部あるためMKVコンテナを使いました。
なお、MP4コンテナに字幕ファイルを格納するにはテキストファイルでないとダメなので、画像データからテキストへの変換にOCRソフトを使ってごにょごにょしないといけません。

パターンA~Gのすべてのビデオコンテンツを再生できるようにするには、トランスコードしてから配信できる「TVersity」や「Serviio」をDMSにする必要がありそうです。
トランスコード設定はMPEG2かMPEG4に変換するようにすれば再生ができそうです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

大阪府門真市に生まれ、高校卒業まで京都府福知山市で育ち、大学は工学部電子工学科を卒業。半導体設計会社に勤務ののちインフラエンジニアとして監視基盤の運用設計業務に就く。現在は都内の施設に勤務。横浜在住。人の役に立てることができればいいなと日々思っています。

目次