WHS2011と予約録画環境の構築手順

ここでは、WHS2011の本来の機能とTV予約録画環境の構築手順を記載します。

1.OSの導入

最初にWindows Home Server 2011を導入します。

インストールに関する留意点

・OSのインストールはプライマリディスクに対して行なわれます。
・インストール作業中にプライマリディスクのすべてがフォーマット(初期化)されます。
・ディスクスペースは160GB以上でなければインストールウィザードの途中から先にすすめません。
・プライマリディスクのパーティションはシステム予約領域に100MB、システムに60GB、ServerFolders(D:ドライブ)に残りが割り振られます。

インストールの前に

・プライマリディスクにディスク1が選択されるように、PCにはディスク1だけを接続します。
・他のディスクはインストール完了後に接続します。
・今回は通常のDVDインストールディスクを使用した方法で導入します。
・PT2は接続した状態でカードリーダは未接続の状態で開始します。
・インストール中に入力するサーバ名はActiveDirectory証明書サービスにより、インストール後には変更できません。

インストールは次の3つのフェーズで構成されています。

(1)Windows PEフェーズ
(2)Windows Server インストールフェーズ
(3)Windows Home Server インストールフェーズ

※OSのインストールはウィザードに沿って勧めるだけのため詳細は省略します。

2.ディスクドライブの追加

(1)PCのシャットダウン

スタートボタンからシャットダウンを選択するか以下のコマンドを実行すればすぐにシャットダウンを開始します。

shutdown /s /t 0

(2)追加するHDDの接続

※念のためPCの電源装置にあるスイッチをOFFにするかまたは電源ケーブルを抜いておくと安全です。

PhysicalDisk0~3と5のHDDをPCに接続します。

(3)BIOSメニューを表示

PCの電源をONにしてBIOSを起動します。
POST画面中にDELキーを押してBIOSメニューを表示します。

※BIOSの種類によって押下するキーは異なります。

BIOSメニューでBOOTデバイスの優先順位を確認します。

(4)ディスクの管理画面で確認

以下を実行してコンピュータの管理画面を表示します。

compmgmt.msc

記憶域⇒ディスクの管理を選択します。 正しくディスクドライブの構成ができているのかを確認します。
ディスクの管理

3.デバイスドライバの追加

OS標準のデバイスドライバでは不足の場合に作業をします。

※PT2(PCIスロットに装着したチューナボード)とカードリーダ(USB接続)については後ほど行ないます。

以下のドライバソフトウェアを事前に入手しておきます。

ATK0110 ACPI UTILITY Acpi64.zip
Intel Desktop/Workstation/Server Express Chipset SATA RAID iata_cd.exe
Intel G35 Express Chipset Family win7_64_1512754.exe

(1)ATK0110 ACPI UTILITY

入手した「Acpi64.zip」ファイルを解凍し、デバイスマネージャから「ドライバの更新」でドライバファイルの場所(Acpi64¥WIN7フォルダ)を指定して導入しました。

(2)Intel Desktop/Workstation/Server Express Chipset SATA RAID

入手した「iata_cd.exe」ファイル(インストーラ形式)を起動して導入しました。

※インストール後は再起動が必要になります。

(3)Intel G35 Express Chipset Family

入手した「win7_64_1512754.exe」ファイル(自己解凍形式+インストーラ)を起動して導入しました。

※インストール後は再起動が必要になります。

4.アドインの追加(optional)

以下のアドインを事前に入手します。

AWIECO DriveInfo AWIECO_DriveInfo.wssx
AWIECO RemoteLauncher AWIECO_RemoteLauncher.wssx

※アドインの入手は、WHS2011以外のPCでサイトにアクセスして行ないます。
入手したアドインのファイルはWHS2011の「ドキュメント」共有フォルダに配置しました。

(1)アドインの追加

アドインの追加は、WHS2011上でファイルを実行するだけです。

※導入後はダッシュボードを再起動すれば追加したアドインの内容が反映されます。

(2)追加後のダッシュボード画面

AWIECO DriveInfo

AWIECO DriveInfo

AWIECO RemoteLauncher

AWIECO RemoteLauncher

AWIECO RemoteLauncherがあればほとんどの操作がダッシュボードから可能になると思います。

※マイアプリケーションとシステムアプリケーションはマウス右クリックで追加ができます。

5.固定IPアドレスの設定(optional)

通常のインストールを実行した場合は、DHCPによりIPアドレスが自動的に割り振られます。
家庭内ネットワークではDHCP(動的)であっても問題ないとは思いますが、固定IPアドレス(静的)のほうが便利ですのでそのための設定を行ないます。

※DHCPサーバ側で静的にIPアドレスを割り振ることができるのであればほぼ同じことです。
DLNA(MediaServer)の機能を使用する場合は、他のDLNA機器と同一ネットワークアドレスでなければ機器の発見ができません。

以下の操作は4番で追加したアドイン(Remote Launcher)から可能です。

※ただし、(4)番の作業後にはリモート接続が切断される場合がありますので再接続が必要になります。

(1)IPアドレスの設定画面の表示

「コントロールパネル」⇒「ネットワークとインターネット」⇒「ネットワークと共有センター」の順で選択します。
ネットワークと共有センター

「アダプターの設定の変更」をクリックします。
表示された画面で適切なアダプターを選択し、マウスの右クリックで表示されるメニューで「プロパティ」を選択します。

アダプターの設定の変更

「ローカルエリア接続」の「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」を選択し、下の「プロパティ」ボタンをクリックします。
ローカルエリア接続のプロパティ

以下の画面が表示されます。
インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)のプロパティ

(2)固定IPアドレスの設定

「次のIPアドレスを使用する」にチェックを入れます。
「IPアドレス」、「サブネットマスク」、「デフォルトゲートウェイ」の3箇所を適切な値に設定します。

(3)DNSの設定

「次のDNSサーバのアドレスを使う」にチェックを入れます。
次に「優先DNSサーバ」、必要であれば「代替DNSサーバ」を適切な値に設定します。

(4)設定の保存

「OK」ボタンをクリックして設定を保存し内容を反映します。

※IPアドレスが変更になった場合は一時的にネットワークが切断します。

6.共有フォルダーの移動(optional)

3番で追加したE:ドライブ(Raid10アレイ)を共有フォルダ用に使用するための作業です。

※作業はダッシュボードから行ないます。
移動前にサーババックアップが実行されるようです。
使用中のフォルダ(他からアクセス中のフォルダ)は移動作業を開始することができません。

(1)サーバフォルダを表示

「サーバフォルダとハードドライブ」ボタンをクリックし、「サーバフォルダ」タブを選択します。
サーバフォルダー

(2)移動したいフォルダを選択

サーバフォルダ一覧から移動したいフォルダを選択します。

(3)フォルダーの移動

ダッシュボード画面右上の「XXX タスク」(※XXXは選択したフォルダ名)にある「フォルダーの移動」ボタンをクリックします。
クリックするとフォルダ移動用のウィザードが開始されますので指示に従って操作します。

移動したいフォルダの数だけ(2)~(3)を繰り返します。

補足

「ハードドライブ」タブで一覧にあるドライブを選択しプロパティを表示すると、シャドーコピーの設定画面にアクセスできます。
シャドーコピーの有効化

7.共有フォルダの追加(optional)

標準で用意されているフォルダ以外を追加する作業です。 以下のフォルダを追加しました。

※ユーザAとユーザBは仮称ですので、実際の名称に置換えてください。

ユーザA ユーザA専用の共有フォルダ クライアントPCの「Users¥ユーザA」フォルダ以下の「ドキュメント」、「ピクチャ」、「ビデオ」、「お気に入り」のリンク先、 およびThunderbird(メールソフト)のプロファイルの場所として利用
ユーザB ユーザB専用の共有フォルダ ユーザBが使用しているノートPCの保管データ格納場所として利用
ソフトウェア ドライバソフトウェアやフリーソフトの置き場

(1)フォルダ一覧の表示

ダッシュボードにある「サーバフォルダとハードドライブ」ボタンをクリックし、「サーバフォルダ」タブを選択します。

(2)フォルダの追加

「サーバーフォルダタスク」(画面右側)にある「フォルダの追加」ボタンをクリックするとウィザードが開始されますので、指示にしたがって操作します。

※ウィザードで指定できるフォルダの場所はデフォルトでは「ServerFolders¥フォルダ名」(フォルダ名はウィザードで入力した名前)です。
事前にフォルダを作成しておけばそれ以外のフォルダの場所(「ServerFolders¥Users¥フォルダ名」など)を指定することも可能ですが、その場合、フォルダーの移動のウィザードでは自動的に「ServerFolders¥名前」になってしまいますので、その辺を考慮して設定してください。
ウィザードではユーザのアクセス権やバックアップ設定画面が表示されますがここではそのまま次に進めました。

8.共有ユーザの追加(optional)

標準ではGuestユーザのみが登録されていますが、このユーザはどのフォルダにもアクセス拒否の設定になっています。
ネットワーク上のクライアントPCから共有フォルダを利用したり、ダッシュボードでアクセスできるユーザを追加する作業になります。

以下のユーザを追加しました。

※ユーザAとユーザBは仮称ですので、実際の名称に置換えてください。なお、クライアントPCのログオンユーザ名およびパスワードと同じにします。

ユーザA メインPCのログインユーザ名
ユーザB ノートPCのログインユーザ名

(1)登録ユーザ一覧を表示

ダッシュボードにある「ユーザー」ボタンをクリックして、登録済みユーザを表示します。

(2)ユーザの追加

「ユーザタスク」(画面右側)にある「ユーザの追加」ボタンをクリックするとウィザードが開始されます。

※このウィザード内で既存の共有フォルダのアクセス権を一括で設定できます。
ユーザ追加後にアクセス権を変更する場合は、一覧からユーザを選択したのち「ユーザアカウントプロパティの表示」(画面右側)をクリックして表示されるプロパティ画面の「共有フォルダ」タブで設定の変更ができます。

追加するユーザの数だけ(2)番を繰り返し実行します。

9.作業の開始タスクを実行

ダッシュボードを起動して作業をします。
以下6項目がありますが、(1)、(2)と(5)だけ設定しました。

(1)その他のマイクロソフト製品の更新プログラムの入手

Windows Updateにかわり、Microsoft Updateを利用するかしないかの設定を行ないます。

「Microsoft Update の使用」にチェックして、「OK」をクリックします。

※Windows Updateを使う場合は、「Microsoft Updateを使用しない」にチェックしてください。

Microsoft Updateの利用

(2)サーババックアップのセットアップ

サーバ自体のバックアップの設定を行ないます。

※設定にはバックアップ用のディスクドライブが必要です。(専用ドライブまるごと1台以上が必要です。)

作業の開始

「次へ」をクリックします。
サーババックアップのセットアップ-作業の開始-

構成オプション

※バックアップの構成を実施済みの場合

「サーババックアップ設定の変更」をクリックします。
サーババックアップのセットアップ-構成オプション-

バックアップ先の選択

2番で追加したバックアップ専用ディスクを選択し、「次へ」をクリックします。

※一覧に何も表示されていない場合は、「バックアップディスクとして使用できるすべてのディスクを表示する(S)」にチェックをして「一覧の更新」ボタンをクリックします。

サーババックアップのセットアップ-バックアップ先の選択-

バックアップ先ディスクのラベル

空欄に判別しやすいようにラベル名(任意)を入力し、「次へ」をクリックします。
サーババックアップのセットアップ-バックアップ先ディスクのラベル-

バックアップスケジュールの指定

バックアップを実施する時間を指定して、「次へ」をクリックします。

※1日1回3:00(Windows Updateの前)にバックアップするように設定しました。

サーババックアップのセットアップ-バックアップスケジュールの指定-

バックアップする項目の選択

バックアップする項目にチェックして、次へをクリックします。

※「システム バックアップ」と「オペレーティングシステム」を選択しました。

サーババックアップのセットアップ-バックアップする項目の選択-

バックアップ設定の確認

これまでの設定の内容を確認し、よければ「設定の適用」ボタンをクリックします。
サーババックアップのセットアップ-バックアップ設定の確認-

サーバーバックアップのセットアップ実行

設定内容にしたがってサーバーバックアップの構成を実行します。
サーババックアップのセットアップ-バックアップのセットアップ実行-

サーバーバックアップのセットアップの完了

サーババックアップのセットアップが正常に完了したことを確認し、「閉じる」で終了します。
サーババックアップのセットアップ-セットアップの完了-

(3)リモートWEBアクセスのセットアップ

ダイナミックDNSを利用してインターネット経由で外部からWHS2011にアクセスできるようにする設定を行ないます。

※今回はこの機能を利用しないので未設定(無効)のままです。

リモートWEBアクセスのセットアップ

(4)共有のオプションの設定

ユーザの追加、ホームグループの作成やパスワードポリシーの変更を行ないます。

※今回はこのメニューからは何もしませんでした。

共有のオプションの設定

(5)メディア設定の構成

メディアの共有に関する設定を行ないます。

※「サーバの設定」にある「メディア設定」と同じ画面です。

メディア設定の構成

(6)記憶域の集中管理の詳細

集中管理に関するドキュメント(英文)へのリンクを表示するのみですので説明は省略します。
記憶域の集中管理の詳細

※(3)番以外は一度メニューにアクセスすれば項目にチェック印(レ点)がつきます。

10.カードリーダのセットアップ

BCASカード用のカードリーダを使用するための作業を行ないます。

※今回使用したカードリーダ(PC Twin)には、USBケーブルとRS232Cケーブルが付属していますが、USBケーブルを使用しました。
一般的にUSB接続のデバイスは先にドライバソフトを導入してからデバイスを接続する手順になります。

以下のドライバソフトウェアを事前に入手しておきます。

GemPCTwin 64bit日本語版インストーラ GemPcCCID64_JP_V4.0.8.0.msi

(1)デバイスドライバーの導入

メーカサイトからダウンロードしたデバイスドライバソフトウェアをインストールします。
インストールは「GemPcCCID64_JP_V4.0.8.0.msi」ファイルを起動すればインストーラが開始されますので、ウィザードに従って操作してください。

(2)カードリーダの接続

USBポートにカードリーダを接続します。
接続すると自動的にドライバを発見し使用可能な状態になります。

(3)BCASカードの挿入

BCASカードをカードリーダに挿入します。

※カードの挿入方向に注意してください。

10.PT2のセットアップ

PT2をPCで使用するための作業を行ないます。

※PT2はすでに接続した状態です。

以下のドライバソフトウェアを事前に入手します。

PT2ドライバ PT2-Windows-Driver-200.exe
SDK PT-Windows-SDK-201.exe
64bit署名問題対策ドライバ up0255.rar

※手順の詳細は64bit著名問題対策ドライバに付属のRreadme.txtを参照してください。

(1)PT2ドライバーの導入

「PT2-Windows-Driver-200.exe」ファイルを実行すればインストールが開始されます。

(2)SDKの導入

「PT-Windows-SDK-201.exe」ファイルを実行すればインストールが開始されます。

(3)64bit著名問題対策ドライバの導入

ファイルの解凍

「up0255.rar」ファイルを解凍します。
※解凍にはrar形式に対応した解凍ソフトウェアが必要になります。

レガシーハードウェアの追加

「操作」メニューの「レガシーハードウェアの追加」を選択します。

「ハードウェアの追加」ウィザードが開始されますので、「次へ」をクリックします。

インストール方法では「一覧から選択したハードウェアをインストールする」を選択し、「次へ」をクリックします。

共通ハードウェア一覧で「すべてのデバイスを表示」を選択し、「次へ」をクリックします。

ドライバーの選択画面で「ディスク使用」ボタンをクリックし、表示される「フロッピーディスクからのインストール」画面の「製造元のファイルのコピー」で、解凍した「PT2_x64」フォルダの「windrvr6_EARTHSOFT_PT2_driver.inf」を指定し、「次へ」をクリックします。

※警告が出ますが、無視してインストールを開始します。

追加したドライバの確認

デバイスマネージャ一覧に「Jungo」配下の「WinDriver (EARTH SOFT PT2)」が追加されている事を確認します。

ドライバソフトウェアの更新

デバイスマネージャ一覧で「ほかのデバイス」配下の「マルチメディア コントローラ」を右クリックし「ドライバ ソフトウェアの更新」を行ないます。

ドライバソフトウェアの検索方法で「コンピューターを参照してドライバ ソフトウェアを検索します」を選択し、「次へ」をクリックします。

「次の場所でドライバソフトウェアを検索します:」に解凍した「PT2_x64」フォルダのパスを指定して「次へ」をクリックします。

※警告が出ますが、無視してインストールを開始します。

「デバイスマネージャ」で以下の様になっていればOKです。
PT2のデバイスドライバ

11.予約録画のセットアップ

予約録画に使用するptTimerの導入と設定を行ないます。 事前に以下のソフトウェアを入手します。

ptTimer 0.5.5.0 up0358.rar

(1)ローカルユーザの作成(Optional)

ptTimerの予約録画用のユーザを作成します。

※Administratorを使用すると「12.ptTimerの自動起動の設定」後は、ダッシュボードなどリモート接続するたびにptTimerが起動してしまいますので、別のユーザを作成したほうが良いと思います。

ここでは「RecAdmin」(管理者権限のユーザ)を新規作成しました。
ローカルユーザの作成

これ以降は作成したユーザ「RecAdmin」でログオンして作業を行ないました。

(2)ptTimerの導入

「up0358.rar」ファイルを解凍します。
解凍した「up0358」フォルダーを「D:¥tools¥PT2」にコピーし、フォルダ名を「ptTimer」に変更します。

※コピー先とコピー先のフォルダ名は任意です。

(2)ptTimerの起動

「ptTimer」フォルダ配下にある「ptTimer.exe」を起動します。
起動するとタスクトレイにアイコンが表示されます。

(3)ptTimerの設定

ptTimerメニュー一覧の表示

タスクトレイのアイコン(田の様なデザイン)を右クリックすると以下のメニューが表示されます。
ptTimerメニュー一覧

設定ダイアログの表示

ptTimerメニューから「設定」を選択するとptTimerの「設定ダイアログ」画面が表示されます。
ptTimerの設定画面

チャンネルスキャンの実行

※チャンネルスキャンを実施しないとEPG取得(番組表の取得)ができませんので、予約録画なども一切できません。

「チャンネルスキャン」ボタンをクリックすると、以下の様に「チャンネルスキャン」画面が表示されチャンネルスキャンが開始されます。

※チャンネルスキャン中は「上書更新」ボタンと「追加更新」ボタンはクリックできません。

チャンネルスキャンの実行中

チャンネルスキャン結果の保存

チャンネルスキャンが完了すると「チャンネルスキャン」画面が以下の様になりますので、「上書更新」をクリックします。

※「上書更新」や「追加更新」を行なわないとデータが保存されません。

チャンネルスキャンの完了

録画先ディレクトリの変更

「設定ダイアログ」画面の「録画先ディレクトリ」に録画番組の保存先を指定します。
今回は「D:¥RecordedTV」に設定しました。

※空欄の場合はptTimer.exeのあるフォルダが保存先になります。

EPGの取得

ptTimerメニュー一覧から「EPG取得」を選択します。

EPG取得を選択するとすぐに実行されます。

※タスクトレイのアイコンで進捗状況がわかります。

EPG取得中

EPG取得が完了すればptTimerで予約録画を実施する準備が整ったことになります。

番組表表示選択
番組表に表示する放送局(チャンネル単位)の設定を行ないます。

ptTimerメニュー一覧から「番組表表示設定」を選択します。

表示された「番組表表示選択」画面にて、番組表に表示したい放送局をチェックボックスで選択します。

※デフォルトはすべてが選択された状態ですので、不要な放送局のチェックを外してください。

番組表表示選択の設定画面

(4)予約録画

※最初は動作テストとして適当な番組で試してください。

番組表の表示

ptTimerメニュー一覧から「番組表一覧」を選択し、「ptTimer番組表」を表示します。

※番組表内の時刻のところに赤い縦線が表示されている箇所はすでに予約登録されている番組があることを示しています。

ptTimer番組表

ptTimerの録画する番組の予約登録方法には何通りかあります。
ここでは、「番組表から予約登録」と「検索による予約登録」の方法について記載します。

番組表からの予約登録(自動予約登録)

ptTimer番組表を表示し、番組内容などを確認して録画したい番組上で右クリックにてメニューを表示します。
番組表からの予約登録

表示したメニューから「番組名で自動予約登録」を選択すると、「自動検索予約編集」画面が表示されますので、検索キーワードなど検索条件を調整して「登録」ボタンをクリックします。

※登録すると、それ以降は番組表を検索して検索条件に一致した場合に自動的に予約登録されるようになります。

自動検索予約編集

自動検索予約の確認

ptTimerメニュー一覧から「自動検索予約一覧」を選択すると、自動検索予約に登録した内容を確認することができます。
自動検索予約一覧

また、この画面の「新規追加」ボタンをクリックすると、新規に自動検索予約を登録することが可能です。

番組検索による予約登録

ptTimerメニュー一覧から「番組検索」を選択します。

以下の様に「番組検索」画面が表示されますので、検索キーワードを入力して「検索」ボタンで番組検索を実行します。
番組検索

検索結果から録画した番組を選択して「選択中の番組を予約」または「選択中のをサービス指定で予約」ボタンをクリックし、確認画面で「はい」ボタンをクリックすると予約登録を行ないます。
予約登録確認

録画予約された番組の確認

ptTimerのメニュー一覧から「録画予約一覧」を選択すれば、すべての録画予約された番組を確認できます。
録画予約一覧

また、この画面から「」ボタンをクリックすることで新規に番組を予約登録することが可能です。

※この場合は時間指定による番組予約になるようです。

(7)カスタマイズ(optional)

ptTimerはptTimer.iniファイルを編集することで設定画面にはないいくつかの拡張機能が利用できます。

※詳細はptTimer付属の「readme.txt」ファイルを参照してください。

FILENAMEFORMAT変数の変更

録画保存されるファイル名をカスタマイズしています。

FILENAMEFORMATのデフォルト値 カスタマイズ値
%Y%M%D-%h%m%s-%F.ts %Q_%y%M%D-%h%m.ts

※圧縮変換(エンコード)環境や再生環境によってカスタマイズが必要または便利になるケースがあると思い記載してあります。

12.ptTimerの自動起動の設定

PCが再起動した場合でもptTimerが自動起動するように設定します。

(1)Ctrl+Alt+Delキーの無効化(optional)

WindowsサーバOSでは、毎回Ctrl+Alt+Delキーを入力しなければログイン画面が表示されないように設定されています。
この機能が面倒なので無効化しておきました。

以下のコマンドを実行して「ローカルセキュリティポリシー」管理画面を開きます。

secpol.msc

「ローカルセキュリティポリシー」⇒「セキュリティオプション」の一覧から「対話型ログオン Ctrl+Alt+Del を必要としない」を選択(ダブルクリック)します。

「対話型ログオン:Ctrl+Alt+Del を必要としないのプロパティ」で「有効」にチェックし、「OK」をクリックします。
対話型ログオン Ctrl+Alt+Del を必要としないのプロパティ

「ローカルセキュリティポリシー」管理画面を閉じます。

(2)自動ログオンの設定

次回のPC起動時に予約録画用のユーザで自動ログオンするための作業です。

以下のコマンドを入力して「ユーザアカウント」管理画面を開きます。

control userpasswords2

「このコンピュータのユーザ:」から「RecAdmin」を選択し、「ユーザがこのコンピュータを使うには、ユーザ名とパスワードの入力が必要」のチェックを外します。

自動ログオンのためのパスワードの入力画面が表示されますので、ユーザ名が正しく選択されていることを確認しパスワードを入力します。

(3)スタートアップの登録

次回、予約録画用のユーザ(11番の(1)で作成した「RecAdmin」ユーザ)でログオン時にptTimerを自動起動させるための作業です。

※このスタートアップに登録した内容はログオンユーザごとに管理されていますので、仮にAdministratorのスタートアップ項目を変更してもRecAdminのスタートアップの内容には影響しません。
自動起動の方法はいくつかありますが、グループポリシーのログオン設定を使用した場合はユーザがログオンするたびに実行されるため、リモートからダッシュボードでログオンするたびにptTimerを起動しようとしてしまい「データベースを作成できません」といったエラーメッセージが発生します。

13.時刻あわせの設定

録画の開始・終了を正確に行なうにはPCの時刻を正確に合わせておく必要があります。
正確な時間を設定する方法にはいくつかありますが、今回はNTPサーバの時刻同期を使うことにしました。
Windowsの場合はW32TimeサービスをNTPクライアントとして設定し、ISPのNTPサーバと時刻同期を行ないます。
なお、ptTimer自体には録画時間の補正機能はありますがOSの時間補正機能はありません。

※OS標準ではマイクロソフト指定のNTPサーバ(time.windows.com)と時刻同期するように設定されています。
設定にはw32tmコマンドを使用します。
以降の作業は管理者権限のあるコマンドプロンプトで作業しました。
この設定作業後は、コントロールパネルの「日付と時刻」設定画面の「インターネット時刻」タブを使用しないでください。

(1)構成情報の初期化

※初めて行なうのであれば不要ですので(2)へ進んでください。

w32timeサービスの停止
net stop w32time

構成情報を削除
w32tm /unregister

既定の構成情報を登録
w32tm /register

w32timeサービスの開始
net start w32time

(2)構成情報のカスタマイズ

ISPのNTPサーバを登録

※OCNのNTPサーバを指定しています。

w32tm /config /syncfromflags:manual /manualpeerlist:"ntp-tk01.ocn.ad.jp ntp-tk02.ocn.ad.jp"

構成情報の変更を更新

w32tm /config /update

(3)時刻同期のインターバルを変更

※時刻同期のインターバルの実際はいろいろ複雑であって、必ず設定したインターバルで時刻同期するとは限りません。

w32timeサービスを停止
net stop w32time

レジストリ値を変更

※レジストリを直接操作します。なお、インターバルは24時間(16進数で15180)間隔に設定しました。

HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCurrentControlSetServicesW32TimeTimeProvidersNtpClient
"SpecialPollInterval"=dword:00015180

w32timeサービスを開始
net start w32time

(4)w32timeサービスを設定

サービス開始を遅延自動開始に設定

sc config w32time start= delayed-auto

(5)時刻同期を実施

NTPサーバに時刻同期を行ないます。

w32tm /resync

(6)構成情報の確認

現在の構成情報を表示して内容を確認します。

w32tm /query /configuration

(出力例)

[構成]

EventLogFlags: 2 (ローカル)
AnnounceFlags: 10 (ローカル)
TimeJumpAuditOffset: 28800 (ローカル)
MinPollInterval: 10 (ローカル)
MaxPollInterval: 15 (ローカル)
MaxNegPhaseCorrection: 54000 (ローカル)
MaxPosPhaseCorrection: 54000 (ローカル)
MaxAllowedPhaseOffset: 1 (ローカル)

FrequencyCorrectRate: 4 (ローカル)
PollAdjustFactor: 5 (ローカル)
LargePhaseOffset: 50000000 (ローカル)
SpikeWatchPeriod: 900 (ローカル)
LocalClockDispersion: 10 (ローカル)
HoldPeriod: 5 (ローカル)
PhaseCorrectRate: 1 (ローカル)
UpdateInterval: 360000 (ローカル)


[タイム プロバイダー]

NtpClient (ローカル)
DllName: C:Windowssystem32w32time.DLL (ローカル)
Enabled: 1 (ローカル)
InputProvider: 1 (ローカル)
AllowNonstandardModeCombinations: 1 (ローカル)
ResolvePeerBackoffMinutes: 15 (ローカル)
ResolvePeerBackoffMaxTimes: 7 (ローカル)
CompatibilityFlags: 2147483648 (ローカル)
EventLogFlags: 1 (ローカル)
LargeSampleSkew: 3 (ローカル)
SpecialPollInterval: 86400 (ローカル)
Type: NTP (ローカル)
NtpServer: ntp-tk01.ocn.ad.jp ntp-tk02.ocn.ad.jp (ローカル)

VMICTimeProvider (ローカル)
DllName: C:WindowsSystem32vmictimeprovider.dll (ローカル)
Enabled: 1 (ローカル)
InputProvider: 1 (ローカル)
NtpServer (ローカル)
DllName: C:Windowssystem32w32time.DLL (ローカル)
Enabled: 0 (ローカル)
InputProvider: 0 (ローカル)

以上でWHS2011と予約録画環境の構築は完了です。

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この記事を書いた人

大阪府門真市に生まれ、高校卒業まで京都府福知山市で育ち、大学は工学部電子工学科を卒業。半導体設計会社に勤務ののちインフラエンジニアとして監視基盤の運用設計業務に就く。現在は都内の施設に勤務。横浜在住。人の役に立てることができればいいなと日々思っています。

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