Windows10 記憶域の再構築

メインPCはSSD(250GB)をシステム用、内蔵HDD(500GBx4)をバックアップディスク用とデータディスク用の2つの記憶域プールを作成し記憶域スプールを構築しました。

前者はファイルシステムをNTFSにし回復性はシングル(回復性なし)、後者はReFSで双方向ミラー(回復性あり)です。
各スプールはシンプロビショニング(仮想プロビショニング:デフォルト)で作成しました。
※バックアップディスクをNTFSにした理由はOS標準のバックアップ機能を使用する場合、保存先ドライブのファイルシステムにReFSは選択できないためです。

容量はそれぞれ500GBと1TBにしてあります。

特に変わったことをしているわけではないので作成はコントロールパネルからGUIで行いました。
再構築前

この構成で1年くらい運用していましたが、以下のような問題が発生しました。

  • バックアップディスク領域の不足
  • 先頭の物理ディスクがたまに「エラー:接続されていません」になる
  • 先頭の物理ディスクがたまに「エラー:交換を検討してください」になる

バックアップディスク領域の不足

ファイル履歴やシステムイメージのバックアップとして利用していたため、長期間放置していると過去のバックアップデータで空き容量はどんどん減少していきます。
ただ、容量不足が発生したまま放置していると定期バックアップが実行されません。
そのため、過去のバックアップを削除することで対処していましたが、あまりにもそのスパンが短いため、500GBでは足りないと判断しました。

シンプロビショニングなんだからディスクを増設して容量を増やせばよいのですが、増設するためのSATAポートの空きはなく、可能なのはUSB接続のHDDの増設のみです。

「エラー:接続されていません」

記憶域にエラーが発生すると、記憶域スプールが回復性の低下状態になります。
※構成により全く使用できなくなることもあります。

これはWindows8のころから外付けHDDの記憶域スプールではよく発生していました。
しかし、内蔵HDDで構成した記憶域スプールでは初めてでした。

実際に接続されていないわけでもなく・・・OS起動時にready状態でなかったのが原因のようです。
※BIOSでは問題のHDDは正常に認識されています。

対処方法としては、PCの再起動ではなくシャットダウンです。
シャットダウン後に起動すればほぼ問題なくエラーは消えました。

内蔵HDDで発生したきっかけはPCがフリーズしてしまい強制リセット(リセットボタン)を行った直後に発生しました。
その後、何度再起動しても改善しませんでしたが、シャットダウンで改善しました。
慌ててPowershellコマンドなどでいろいろ設定を変えてしまうと大変なことになりかねないので、まずは、シャットダウンで改善するか試すことをお勧めします。

外付けのほうは実際にHDDが故障しているもしくは故障前だったようで、取り外して手で持つと重心がずれて平衡感覚がおかしくなってしまいそうな状態でした。
しばらく平らな場所に放置してから再接続するとなんとか稼働しましたので騙し騙し使用して、新しいHDDに交換しました。

「エラー:交換を検討してください」

初めてのエラーです。
PCを初期化したのちイメージバックアップを実行していると何度やってもエラーが発生してバックアップができない状態が継続していました。
しばらくして、記憶域にこのエラーが表示されるようになりました。
エラー:交換を検討してください

バックアップディスク用はシングルにしていたので、その領域へのアクセスが遅く、応答が時間内に返ってこないためバックアップが失敗していたのかもしれません。
イベントログにエラーが何度も記録されていました。
イベントログ

エラー回数が閾値以上になって記憶域自体にエラーが発生してしまったのかと勝手に予想しています。

以上のことから、記憶域を再構築することにしました。

再構築によって既存のデータはすべて消去されてしまいます。
データ領域は自己作成プログラム程度(数百MB程度)しかありませんでしたので、NASに一時退避しておきました。
バックアップデータに関してもPCを初期化した直後なのでなくなってもいいかと判断しました。
※PCの初期化を行ったので一応windows.oldが存在している状態なので、たとえばAppDataのファイル(アプリが使用している設定ファイルなど)はここから戻せばなんとかなります。
※例)メールクライアントソフトのThunderBirdはAppData以下にメール設定や受信メールが保存されます。「thunderbird /p」で起動すればプロファイルの場所を任意で設定できますが・・・

今回も特に変わった構成にするわけではないのでPowershellは使用せず、GUIで行いました。

再構築後の記憶域スプール

今回も同じくバックアップ用とデータ用の2つの記憶域を作成しました。
ことなるのは、まず記憶域スプールにUSB接続のHDDを追加したこと、それぞれの記憶域を1TBと2TBにしました。

再構築後

再構築後は記憶域にエラーは発生していません。また、イメージバックアップも無事実行できました。

内蔵のHDDはもう何年使っているのか忘れてしまいそうなくらいです。
いつ壊れても仕方ないくらい使っていますが、同時に壊れることはそうそうないでしょうからこのままデータ用(一時的なもの)で使う分には問題ないと思っています。

今後は・・・
HDD障害時の交換作業などが非常に楽になるので、ポートマルチプライヤー対応のESATA拡張カードと外付けHDDケースを購入して内蔵HDDをやめ外付けに変更していきたいなぁと考えています。

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この記事を書いた人

大阪府門真市に生まれ、高校卒業まで京都府福知山市で育ち、大学は工学部電子工学科を卒業。半導体設計会社に勤務ののちインフラエンジニアとして監視基盤の運用設計業務に就く。現在は都内の施設に勤務。横浜在住。人の役に立てることができればいいなと日々思っています。

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