WHS(Windows Home Server)のHDDアクセスが体感遅いということで、HDDベンチマークを実施しました。
使用したソフトは、CrystalDiskMark Ver2.2 (64bit/32bit)になります。
あと、WHSのAddINであるDisk ManagementのActivityの値をベンチマーク中観察していました。
【環境】
各PCのHDD型番とネットワークI/Fです。
PC1:HDP725050GLA360x2,Raid0,100BaseTX
HTPC:HDP725050GLA360,AHCI,1000BaseT
PC2:HDT722525DLA380※1,,1000BaseT x 2
Landisk:不明,Normal,1000BaseT
※1
Disk1(HDT722525DLA380),Disk2(ST380817AS),Disk3(HDP725050GLA360)
SATAのHDDのみ。SAMSUNGのPATAドライブは切り離してテストしましたが、使用していても結果はかわらないことを確認しました。
ただ、取り外しに1時間以上かかったのがなんとも・・・空の状態であれば数分で取り外せます。
【テストケース】
PC1,PC2,HTPC上でテストドライブを①~④に指定して、DiskMarkを実行しました。
①Cドライブ(ローカル)
②Dドライブ(ローカル)
③PC2の共有Disk(ネットワークドライブ)
④Landisk(ネットワークドライブ)
※③と④は測定の為、共有フォルダをネットワークドライブとして割り当てています。
【結果】
※数値はスクリーンショットをご覧ください。
(緑[上段]:PC1,Flower[中段]:HTPC,aqua[下段]:PC2、左から順に①~④です)
- 各PCの③と④の結果から、PC1のネットワーク速度(100Mbps)がボトルネックになっている。
- PC1とHTPCはDドライブの方が値が良いがPC2は逆に60~70%低下している※1
- PC2およびLandiskのドライブ性能は、HTPCの③④の結果でわかる。
- PC1とHTPCの①および②から、StripingによりSequential Access時は約2倍向上している。Random Accessは1~1.3倍程度。
※1
PC2上のテストドライブがどれになっているのかは、Add-InのDisk Managementで確認しました。
- PC2のドライブCおよびDでアクセスした実際のドライブはDisk1でした。
- ③でアクセスした実際のドライブは、Disk2でした。
Disk ManagementのActivityの数値は、CrystalDiskMark Ver2.2の結果と同等でしたので、普段はこの値を参考にすれば良い事がわかりました。
ただ、同じファイルを続けてコピーするとキャッシュのためなのかわかりませんが、Activityの数値はほぼidle状態と変わりませんでした。
また、PC2のテストドライブ③のケースでは、数百kB/s程度値が増えるだけで、CrystalDiskMarkの値とは一致しませんでしたが、共有フォルダに直接アクセスした場合は、ほぼ一致しました。
以上、ベンチマークテストの数値から性能は妥当であることがわかりました。
体感で遅く感じたのは、移行前の準備ではネットワークが1GbpsのPC間でデータ移動していましたが、移行後、PC2(WHS)⇒PC1(ネットワーク:100Mbps)へのデータ移動が急遽発生しこれが異常に遅かったので安易にWHSが遅いと勘違いしていました。実際はネットワークが遅いのが原因だったことが推測できます。
あと、PC2(WHS)のローカルドライブDの結果が良くありませんでしたが、実際Dドライブの中に共有フォルダ(D:share共有フォルダ名)があり、このフォルダ以下にアクセスするとそれぞれ該当するDiskにアクセスします。なので、Dドライブにデータを書き込む場合は、D:share共有フォルダ名以下であれば影響ないと思われます。
※WHSローカルからも”\サーバ名共有フォルダ名”でアクセスするほうが良いようです。
WHSのディスクアレイの管理は、ソフトウェアraidでもなくDFS(分散ファイルシステム)でもなくまた別のものらしく、DriveExtenderMigratorというサービスが動いています・・・
これは、ドライブエクステンダーという技術らしいので、ちと技術書でも読んで勉強してきます。